スノーボード。先行動作のタイミングで荒れた斜面も安定して滑れるようになった。これがトーションか!!
朝一の圧雪バーンや面ツルのパウダーバーンならカービングできるのに、午後の荒れたバーンや多くの人が滑って柔らかいコブになってきたバーンだとぎこちないターンになってしまう。
長い間、原因が分からず悩まされていました。
具体的にどうなっていたのかは下記の通りです。下記のようになるので、朝は気持ちよく滑れるのに、午後になるにつれてストレスが高まり、早く帰りたくなる。実際に、朝の1時間半くらいで帰ることも多いです。
トゥサイド
- 後ろ足に乗りすぎて暴走する
- 頭が倒れやすくなって足元がグラグラする(内倒)
- フォールラインに対して深く回れない。
- 深く回ろうとするとガツガツなる。捻挫しそう。
ヒールサイド
- 山回りでガツガツなる
- ノーズが刺さって転ぶ
今日は、昨夜からの降雪で朝一は、なんと季節外れのパウダー。一番急な斜面を、ロングターンで気持ちよく頂いてきました。しかし、それも1時間半程すると気温も上がってきて、ガタガタ、ボコボコ。上記の問題が発生しはじめ、気持ちよさ半減、また半減とだんだん辛くなってきました。一旦帰宅してご飯を食べたり、少し仕事をしたりして、いつものSnowboard addictionをふと見てみました。動画の中で、下記の写真のシーンを見た時に、おやっと思いました。
Source Snowboard Addiction (How To Keep Your Weight Over The Top Of Your Board)
昨日、春。シャバ雪対策。山回りでどう立ち上がるのか - Go with the flow という記事を書きました。写真のシーンはまさに山側に立ちあがっているのですが、その時すでに先行動作が始まっているのです。まだ、ヒールサイドに荷重してる状態からローテーションさせています。
何度もこの切り替えのシーンを見ていると、エッジを切り替える前に先行動作して、その先行動作で腰が回っていく過程で、エッジが切り替わっているように見えました。そして、エッジか切り替わると同時に、ボードを踏み込んでいけるポジションになっているように見えました。非常にクイックにボードを踏んでいる印象でした。
よくよく考えてみると自分のトゥサイドは、エッジを立てるために山側に上体が開いてしまいがちで、このような先行動作が起こっていませんでした。
アラインメントのチェックをした時(スノーボード:スノーボードは横向き。アラインメントをチェック。滑りが劇的に楽になった! - Go with the flow)は、良い雰囲気だったのですが、これは、間違いなく先行動作があったからだと思います。しかし、この時は、上述の動画のようなクイックでスムーズなターンではなく、あくまで安定したターンでした。
先行動作はしていたのに何が違ったのか。
先行動作のタイミングが遅く、エッジが切り替わることと連動していなかったということだと思います。
実際に、今日試してみました。
手や頭、上体ではなく、ヒールエッジに乗っている時に、腰をローテーションさせるように行いました。
結果、エッジが切り替わる瞬間にボードを踏み込め、ギューンと板が回っていく感じでした。踏み込まないでも、腰のスライドによって簡単にスライドがうまれました。
ヒールエッジに乗っている時に、腰をローテーションさせたので回転力がすぐに得られました。そのため、回転力を得るために頭や身体を傾ける(内倒)ようなことがなくなりました。また、すぐに良いポジションで踏み込めたので、後傾になることも、雪面と板がケンカするようなガツガツもなくなりました。ローテーションがターンを主導しているので、回転の深さも簡単にコントロールできました。2時間くらい練習して、トゥサイドの問題点は殆ど発生しなくなりました。
ヒールサイドも同様でした。ヒールサイドは上体が前に向くとローテーションしてしまい、ローテーションが起こりやすいので少しその量を減らすことと、トゥエッジに乗っている状態で先行動作を始動させ、そのローテーションによってエッジが切り替わるようにイメージしました。こちらも、トゥサイド同様にスムーズになり、ガツガツがなくなり、刺さるなんてことは起き得ないような安定感になりました。
エッジが切り替わる前に腰を回す先行動作を行う。ただ、それだけですが劇的な変化でした。スライドしちゃうんじゃない?カービングになるの?と自分でも思いましたが、カービングの質が変わり、カービングにちゃんとなる!ということがわかりました。
これまでのカービングはエッジを立ててそれに乗っていくのを主体としていたのだと思います。先行動作を入れることによって、先行動作の回転力によってボードでバンクをつくってその上を滑っていくというようになったように思います。
では、エッジが切り替わる前という先行動作のタイミングは何であったのか。
これこそが、トーションを使うということだったのだと考えています。
つまり、トゥサイドならヒールサイド(ヒールサイドならトゥサイド)という切り替えの前の体重が乗ったエッジの上で先行動作(腰を回す)を行うことによって、先行動作の力がボードには伝わらないで腰のあたりに溜まります。先行動作が進み、エッジが切り替わらずにいられない状態になり、切り替わった瞬間に(前足側から接雪する)、溜まっていた力が一気に雪面に伝わり、瞬時に足場であるバンクがつくられます。腰はすでにターンを始めていますが、溜まった力によりボードが瞬時に回転して腰に追いつくため、すぐに踏み込むことができる状態になったということだと思います。
腰の回転を適切にコントロールするので、アラインメントを整えることが大前提になります。つまり、今回の記事の内容は、ビンディングのアングル以上に上体を前に向けて、後足で踏み込むスタイルの人にはマッチしないように思います。
今回の進歩で、だいたいスタイルが固まってきました。
明日以降、圧雪のキレイなバーン、急斜面、高速滑走等で試してみて、再確認したいと思います。うまくいけば、スノーボード滑走技術としては一段落と思います。
楽しみです!