遠回りしたら見えるものがある

スノーボードやスキー、サーフィンをマニアックに分析したい

スノーボードは横向きか前向きか。前向きを意識して滑ってみた

スノボー先生のビデオでの基本姿勢の解説

スノーボードを始めた2000年頃、「上体は後ろヒザを捻じって前に向ける」ということを習ったことがあります。でも、そんなことをしたら、ヒザがおかしくなるし、捻じりがボードに伝わってしまうんじゃない?と思い、ずっと、自分にとって楽な姿勢で滑っていました。ただ、近年、物理的に考えて斜滑降の力を失わないような動きがカービングの原則であると気づきました。

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方向性は間違っていないはずなのに、ヒールサイドのズレがでていました。そこで、まずは角付けに注目して、右足の使い方を変えてみたところ、エッジが立つようになり、緩斜面から中斜面では、ズレにくくなりました。ただ、斜面が荒れてきたり、急になってくると、あまり効果がありませんでした。おそらく、これはエッジを立てる動きとしては問題ないのですが、エッジが立つだけで、プレッシャーをかける動きとは両立しないと思いました。

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そこで、またyoutubeを調べていたところ、スノボー先生という解説シリーズを発見。この先生、オーンズでグラトリを教えていらっしゃったのを良くお見かけしておりました。最近、お見かけしないなーと思ったら、キロロに行かれていたのですね。それはさておき、基本姿勢の解説をみてびっくり、「上体を前に向けましょう」と教えておられました。しかもダックスタンスのカービング用に。

 

えーーーーーー!という驚きとともに、解説をみてみました。

まずは誤解してはいけない点があると思います。動画中の基本姿勢は、上体が、ものすごく前を向いています。これは、間接の柔軟さやスタンス角度によるものと思います。先生もおっしゃっていました。では、どこが一番のポイントなのか。顔(先生はアゴとも表現していました)と腰(腰はできるだけ)を、進行方向に向けるということだと思います。逆に言えば、この姿勢ができるようなスタンス角にした方がいいのかもしれません。

 

この姿勢は、実は直滑降の姿勢なんですよね。少し荒れた中斜面で直滑降をしてもらうとわかりますが、この姿勢になります。顔と腰が前を向いて、後ろ足で踏ん張っていると思います。

 

実際に、顔と腰を前にして滑ってみた考察です。スタンス角は、前21度後3度です。

メリット

  • 前を向いているので、スピードに対する恐怖が殆どなくなる
  • スキーのように身体をサイドに倒すことで、ターンのキッカケをつくることができる。左右対称のイメージが使えますので、頭の中が非常にシンプルになります。
  • 特にヒールサイドで、ズレを止める後足にプレッシャーをかけやすい

デメリット

  • スキーのように身体を倒すことでターンのキッカケをつくりやすいですが、特にトゥサイドで、顔を前にむけるのが不十分であると、内倒の動きになりやすい
  • ヒールサイドは、スタンス角以上にひねりすぎると逆にズレやすい
  • 3度でも、後足に無理がある


【実録レッスン動画・後編】スノーボードの基本姿勢の作り方 ツインのスノボの重心の位置は後ろ ダックスタンスのヒザの使い方 上半身は被せる 上達して楽しむ身体の使い方 スノボー初心者も知ってターンが楽

 

スノーボードを前向きでとらえることと今まで考えてきたことの融合

前向きの姿勢は、斜滑降の力を活かす動きをシンプルかつ効率的に行えると感じました。しかし、これはスタンス角や身体の柔軟さを考慮して行わないと逆効果になります。特に、軸を傾けることにまだ慣れていない人は、その感覚を得てからの方がいいように思いました。

 

また、前向きで滑る際に、まずは、トゥサイドの内倒やヒールサイドのひねりすぎが絶対起きないようにする必要があります。今日、いろいろと試してみて、良かった方法は下記です。

 

  1. まずは、滑り初めに直滑降を長めにとって、顔と腰が進行方向を向き、両手がボードの進行方向に対して垂直にでる(上からみると十字になる)姿勢を確認する。
  2. 身体を左右に倒すことでターンをスタートさせる。この姿勢ができていると、自転車やバイク、スキーのように、身体を左右に倒すことで簡単にターンをスタートさせることができます。
  3. ターンが始まったら、ターンのピークにしたい場所を見続けて、そこを見続けながら、エッジにプレッシャーをかけていく。ここで、プレッシャーがかけ終わって、反発を感じるようになるまで、視線をターンピークからはずさないようにする。
  4. 反発を感じるころには、次のターン方向に目線を移動させる。この頃には、ピークをこえてターンの仕上げの山回りになっているはずなので、自然と見えるようになっている。

 

上記の特に3が重要でした。ターンが始まって、顔の向きが進行方向から外れると、内倒になったり、プレッシャーがかけきれなかったりしました。まずは、ピークまでに集中すると良かったです。面白いのは、これによってターンの大きさを決めやすくなったことです。ロングターンは、サイドカーブにのればできます。ショートターンは、ちょっと難しいですが、これもごまかしでできます。しかし、斜度のあるところでの、ミドルターンは本当に難しい。今回の姿勢は、中急斜面や荒れた斜面で特に効果を発揮すると思いました。

 

課題としては、後足のスタンス角です。僕は身体の柔軟性に乏しいので、前向きにで滑るには、もう少し検討が必要と思いました。