遠回りしたら見えるものがある

スノーボードやスキー、サーフィンをマニアックに分析したい

春雪でわかった内倒と踏み方

内倒は後半にも起こる

春の雪では雪面からのレスポンスが少なくなります。自分の場合は、ヒールサイドからトゥサイドの切り替えが顕著に難しくなります。急斜面やバーンコンディションが悪い場合は、ローテーションが使い難いのでどのように切り替えればいいのかなかなか良い解決策が見えませんでした。しかし、下記のアドバイスによって、どんなザクザクでも、「力」を貯めていくような滑り方をすれば、切り替えが簡単になるということがわかってきました。

fq12345.hatenablog.com

 

しかし、これは今までと何が違うのか不思議でした。うまく切り替えて安定したターンができる時を思い出すと、足の裏やヒザに継続して返ってくる力を感じていました。これがなくなったり、急激に増減するようなときは、うまくターンできないと思います。

 

実は、これと同じことがスキーでも起こることがあります。いわゆる外足荷重ができていない時です。ヒントがあるかもと、以前買ったSki Graphic500号をもう一度読み直してみました。ちょうど、その部分がYoutubeにあったので貼っておきます。

 


www.youtube.com

 

この中で、次の4つのタイプの内倒が説明されています。これらが起こると外足の荷重がなくなり、ターンが崩れていきます。

  1. ターン前半 上半身だけターン内側に倒してターンを始動する
  2. ターン前半 肩のラインをターン内側に倒しこみすぎる
  3. ターン後半 ターン前半で回りきれなくて、後半に身体を倒しこむ
  4. ターン後半 ターン前半で身体を谷側に移動できずに、スキーが落とされるのを防ぐために、内倒と後傾になる

 

スノーボードで考えると自分の場合、ヒールからトゥでは上記の1と3,4が起こりやすい、トゥからヒールでは2,3,4が起こりやすいです。例えば、ヒールでガガガっとなったり、トゥの後半で後足荷重で暴走してしまったりするのは上記の3,4のターン後半の内倒が原因ですが、これらはコンディションが難しくなると起こります。

 

スキーであれば外足の荷重があるかどうかを確認すればよいので非常にわかりやすいですし、練習もストック等をつかってやりやすいです。しかし、スノーボードではどこを判断基準にしていいのかわからずにいました。

 

足の裏のどの部分で踏むのかで判断できそう

さて、今日は高校の同級生(殆どスキーをしていない)と一緒に滑る約束をしていたので、ほとんど初級者コース等、斜度のない場所を滑っていました。もちろんこの時期なのでザクザクです。インストラクターの方がずっとワンフットで滑っているのを見て、ふとやりたくなって、斜度のないところはずっとワンフットで滑っていました。途中でワンフットでターンをするためにエッジをたてるのではなく踏み込むと良いと気づきました。トゥサイドでは、母指球よりも指先の方に最初に力がかかるとエッジが刺さるような感じになり、指先を伸ばした状態で母指球で踏み込むと安定したエッジグリップと姿勢がとれることがわかりました。ヒールサイドではハイバックに力をかけてエッジを立てていたのですがそれだとバランスが悪くなりました。そうではなく、カカトのボールの中心で雪面を下に踏み込むとターンが安定しました。カカトの先端まで使うとバランスが悪くなる感じでした。

 

ここで、気づいたのですが、スノーボードの内倒は、つま先やカカトの先端まで使ってエッジをたてていないかで把握できるのではないかということです。

 

例えばヒールサイドであれば、エッジをハイバックで立てるのではなく、カカトのボール部分で雪を踏むとヒザを曲げたまま角付けと荷重ができ、重心が大きくターン内側に倒れることはありません。トゥサイドも母指球で雪を踏むとエッジが立ちすぎてささることはありませんし、これができていると上半身は非常に安定しています。

 

母指球やカカトのボールで雪面を踏むだけでは、角付けができないのではと思うかもしれませんが、母指球で踏んで、踏み込んでいくと母指球を中心にテコの原理が働く感じ(たぶん働いている)で、板が立ちます。ヒールサイドもカカトのボールで踏んだ後、ボールを転がすように少しだけエッジ側に移動するとエッジがしっかり立ちます。

 

結局、ボードから離れすぎないということが重要と思いますが、スキー、スノーボードは、怖いと思うとより怖くなる動きをしてしまう、ターンをしたいと思うと内倒などよりターンができない動きをしてしまうというように、反射的に行う動作が悪影響を及ぼすことが殆どです。内倒も、ハイシーズンは雪が反発してくれるので気づきにくいのですが、実はスノーボードの最も大きな問題は後半の内倒ではないかと思いました。

 

だんだんスキーに近くなってきましたが、それは同じ斜面を滑る道具として、良い理解になっているような気がします。