遠回りしたら見えるものがある

スノーボードやスキー、サーフィンをマニアックに分析したい

サーフィンのテイクオフは滑り降りるのではなく、飛行機のようなテイクオフと考えるとよさそう

テイクオフ時の波とサーフボード(+身体)のやりとりを今日は考えます

もうサーフィンを始めて20年くらいになりますが、テイクオフとドルフィンスルーが上手くなりません。歳をとってくると、ガムシャラにやる時間も体力もなくなってきたので、頭を使って効率的に上手くなる必要があると思っています。そのため、「テイクオフを波とサーフボード(+身体)のやりとり」と考えて、下記の1.2.3.の視点から分析を進めてきました。

  1. 波の性質(乗れる波と乗れない波の違い)
  2. サーフボードが波からどのような力を受けると滑りだすのか
  3. そのために何をすればよいか

1.2.の詳細は、以前から記載してきました。そのため今回は、3.についてのアイデアを書きたいと思います。まずはおさらいとして、1.2.のポイントを整理しておきます。

  1. 水深が浅くなってきた時に、波のボトム側のスピードが落ちますが、トップ側は遅くならないので慣性が働き、ボトム側を乗り越えて岸側に進む力が生まれます。これがサーフィンができる波の状態です。見分け方は、波のトップの斜度が上がってくると色が濃くなりますので、色が濃くなりつづけている波を探すと良いと考えています。
  2. テールが、波の上昇する力+岸側に進む力を受けるとサーフボードが滑りだします。そのため、この力が発生している場所(1.の場所)にいなければ乗れません

次に、3.について説明します。1.の波の場所にいることを前提とします。

 

テイクオフは文字通りテイクオフだと考えるといいのでは

英語のTake offの意味は靴を脱ぐ等いろいろあります。おそらく皆さんがテイクオフと聞いて思い出すのは飛行機の離陸ではないでしょうか。そこで、飛行機の離陸を思い出してみましょう。飛行機が滑走路を、高速で走行することによって翼で揚力が発生し、飛行機のノーズの部分から浮き上がっていきます。飛行機と地面の角度は、最初は平行で離陸が進むにつれて角度が大きくなっていきます。この間、飛行機はエンジンによって直進しています。途中、機長はスピードが十分になった際に翼のフラップをあげて、角度がでるようにします。これらを、波に置き換えて考えてみます。

 

下のウルトラマン(サーファー)の写真をみてください。携帯カバーを波とします。サーフボードの代わりとなるものがなかったので、ボディサーフィンでテイクオフする際の様子を再現しました。波には角度がありますが、サーファーは水平になっています。このまま右に少し回転することで波(携帯カバー)を水平にして、サーファーを飛行機、波を滑走路と考えてみると飛行機の離陸時の様子に似ていると思いませんか。飛行機の離陸では滑走路は常に水平ですので、機長はフラップをあげて角度がでるようにしないといけません。しかし、サーフィンでは波(滑走路)の方の角度が大きくなっていくので、サーファーは水平に進むだけで、飛行機の離陸と同じようにノーズ側から離れることができます。ちなみに、もし、サーファーも波と平行に斜め下方向に進むと、滑走路からなかなか離れない状態になると思います。

 

ここで、テイクオフ時にサーファーが何をすればいいのか整理します。飛行機は離陸のためにエンジンで直進し、揚力を大きくするために途中でフラップをあげます。これをサーファーの動きに置き換えます。波の角度は自然と大きくなっていきますので、身体の角度を水平を保つようにすることが、フラップをあげていることと同じ意味を持ちます。そのため、「身体を水平に保った状態でパドルで直進する」ことがサーファーがテイクオフにすべき動作となります。

 

 

ただし、ここまでサーフボードを考えてきませんでした。身体と波の間にあるサーフボードはどうなればいいのかも考えてみます。サーフボードは、テール部分に波からの力を受け、それがボトム方向に押さえつけられていれば前進する力を受けます。今度は、上の写真の携帯カバーをサーフボートとすると、身体は水平になっているので、テール側が押さえられていることがわかります。ここからはあまり検証していませんが、サーフボードは「波と身体(水平)の中間くらいの角度」で斜め下に進んでいけばいいのではないかと思います。

 

サーファーは、自分の身体を水平に、パドルで前に前に進め、サーフボードを肋骨の下あたりで「波と体の中間くらいの角度」で斜め下に押していくと良いのではないかと思います。小波でSUPのボードを使って試してみた結果、水平にも重要ですが、パドルで身体を前に前に、グイグイと進める(水平に)ことが重要と感じました。パドルが遅いと波の力でテールが持ち上げられすぎてしまいます。そのようにならないように波のトップから逃げるように水平に前に進む。それでも、波はすぐに追いついてくるのでテールが持ち上がります。その時にテールがあがる力を逃がすようにサーフボードを肋骨の下あたりで斜め下に押し進める。最終的にこのような感じではないかと思います。

 

次は、普通のサーフボードで試してみます。