遠回りしたら見えるものがある

スノーボードやスキー、サーフィンをマニアックに分析したい

春雪の滑り方はトーションをかけ続けるのか

いよいよ、3月も終わりが近づき雪はグサグサ。滑るのが難しくなってきました。正直、この時期のスノーボードは苦痛です。でも、続けます!もうオーンズは28日に終わるので朝ちょっとだけ滑るという今のスタイルは終了で、たまにキロロに行って集中して滑る感じにする予定です。

 

自分の春雪トラブル

全体的に、板の反発が得られなくてバランスがとてもとり難い。

ヒールサイドは、ノーズが刺さって転ぶことは少なくなりましたが、ターン弧が描けている感じがしないことが多く、特に山回りはバランスをとるので精一杯。山回りの安定感がないので、トゥサイドへの切り替えでリーンアウトが難しい。

トゥサイドは、ヒールサイドからのリーンアウトがうまくいってないので重心の移動が足りず、エッジだけ立ててしまう。エッジが立つと柔らかい雪のためエッジが埋まっていく。そのうちブーツも雪に接し始めてしまう始末。後足がそうなってしまった時は、バランス感なしです。

 

前足重心でノーズドロップが決まれば上記の問題は少なかったのですが、どうも滑り方として洗練されていない感じがしました。おそらくパズルのピースがいくつか足りないのでしょう。

「常に上から踏んでる感じですよ」

シーズンはじめの12月に、スノーボードの師と勝手仰いでいる方と一緒に滑る方と機会がありました。その頃、ヒールサイドがズレていて、どんな感じなのかを聞いたところ「常に上から踏んでる感じですよ」という返事が返ってきました。結果的に、今シーズンはこの言葉の意味を追い求めていたように感じます。

 

できるだけ横向きで滑りたいと思っていたので、スタンスアングルを前33度後21度のようなカービングの人たちの中で流行りのスタンスはできるだけ手をださないようにしていました。しかし、最近の難しさを打破するためには何か思い切った変更をする必要がある課と思いました。そこで、特にヒールサイドで重心をボードの上に置き続けることを考えて、後足を前に向けてみようと考えました。

 

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前24度後0度→前24度後12度

 

大した変更じゃないと思われるかもしれませんが、自分の中で、後を9度以上にするのは心理的なハードルがものすごく高かったです。通常、後ろの角度を前向きに変更する際は、前の角度も30度等に変更すると思います。ただ、自分は前足の角度が前を向くと、苦手なトゥサイドのエッジングが弱くなる感じして苦手です。またオーリーがしにくくなる(あんまりしないけど)感じもあるので、できれば21~24度くらいがいいなと思っていました。そこで、今回はこれも思いきった点ですが、後ろだけ12度に変更することにしました。

 

おそらく、これでヒールサイドターンで腰がボードがから外れにくくなるので、上から踏めるようになるはず。

 

そして、春雪の滑り方を検索していて、トゥサイドで後足のカカトを踏む、ヒールサイドでつま先を踏むということを言っている動画がありました(どの動画か忘れてしまった)。確かに、以前からよく見ているHow to XVでも、後ヒザをタックインしましょうというアドバイスをしていました。上から踏むの動きに近いと思いましたので、これも試してみることにしました。


MASTER A SNOWBOARD BACK SIDE TURN with Xavier De Le Rue | How To XV

 

結果

試したことは下記の2点です。

  1. 後足のアングルを12度に変更(ヒールサイドで腰が外れにくくなるように)
  2. ヒールサイドターンでは後足のつま先で踏み、トゥサイドターンでは後足のカカトで踏む(上から踏む感じを得るため)

結果は、春のシャバ雪でとても気持ちよく滑ることができました。全然、バランスを崩さない。特に斜度がでると、2がとても効果的で、ヒールサイドの山回りでエッジグリップが得られているのでトゥサイドに入りやすくなりました。トゥサイドも後足のカカトで踏む動きをすると絶対に内倒にならないので、エッジが立ちすぎずエッジが埋まることなくターンできました。

 

考察

1と2のコンビネーションが効果的でした。結局、トーションをかけ続けて滑ったということだったと思います。1は、2をやりやすくするためのセッティングとも言えます。実は1を9度にしてみたのですが、そうすると、やはりシャバシャバでは若干安定感を得にくかったので、腰が外れない後ろ足の角度があって初めて後足が自由使えるようになったということでしょう。

 

2について、トゥサイドで後足のカカトで踏み込むとテレマークスキーのようなイメージになりました。これはスキーでいうところの外スキーにしっかり乗れている状態なのだと思います。前足が外スキーで後足が内スキー(テレマーク姿勢をつくる)。ヒールサイドはテレマークのような感じはなかってですが、後足のつま先を踏むので、重心がターン内側に入らず安定感が得られました。斜度があがってくれば来るほど滑りを滑らかにしてくれました。とても「上から踏む感」がありました!

 

ヒールには、まだ若干違和感があったので、どれくらいの後足を使うか、どのタイミングから使うかはもう少し洗練した方がいいかと思います。この動きは、おそらくパウダーの急斜面だといいんじゃないかと思います。緩斜面は、もう少し後足の動きを緩めてリーンしてもいいんじゃないかと思います。

 

後足が前足のアングルに対して平行よりも前を向いている感があるのは、自分にはテレマークっぽい感覚になりやすく、柔軟性の足りない身体には優しく、後足が動きやすく感じました。これを30度以上にするとおそらく、前を向きやすくなり後足で踏み込んだときの「捻じり」のような力が得られにくくなるように思います。

 

そろそろ、スノーボードはおしまいにしてスキーをしようと思っていたのですが、もう少しスノーボードがしたくなってしまいました。困った(笑)