スノーボード：切り替え時、前足重心
今シーズン、スキーを始めて、バックカントリーは全部スキーでいったので、一回も使っていなかったスプリットボード。スノーボードの滑りが、かなり良くなってきたので、スプリットでの感触を確かめたく、今日はこれで普通にゲレンデを滑ってきました。
気温があがって、表面ザクザク、中に氷のコンディション。最初、ロッカーになれずに気持ち悪い感じでしたが、次第に慣れ、ザクザクがいい感じのところはとても気持ちよく滑れました。
こういうコンディションは非常に苦手で、圧雪が荒れてくると全く滑れなくて、「なんでこんなに下手になるんだ」、「全く気持ちよく滑れない」と、毎年スノーボードが嫌になっていました。
今思うと、大なり小なり内倒していたか、身体の傾きとひねりでターンをしようとしていたからだと思います。この状態を船で例えるなら、大きな波が前からやってきているのに、その前で回転してスピードを失った状態で、横波を受けて不安定になるか、転覆するかというような状態です。
本来、荒れたバーンに対してノーズ方向への推進力で突き切らないと安定しません。内倒等で早く回転しようとすると、その推進力を失い、荒れたバーンを突き切れず、凹凸を全部拾って不安定になってしまうのです。
春はごまかしがきかない。
上記のことは頭ではわかっていたのですが、実はトゥサイドで早く回っていたことに気づきました。というのも、荷重のポイントを母指球にしていたのですが、それを意識するあまりノーズのシャベルの根本で雪面をとらえる前に、ボードのセンター付近で荷重をしていたのです。しまったバーンではそれでもある程度問題なかったのですが、ごまかしのきかない春のザクザク雪では、ボードを十分にしならせることができず、エッジに乗っただけになってしまいました。斜面を落とされる感じが強かったです。今日はロッカーボードだったこともあるかもしれませんが、普段よりも強くそれを感じました。
ヒールサイドについては、子指球のあたりから荷重をすることで、ノーズのシャベルの根本での荷重を行うことができました。ボードは左右対称であるので、トゥサイドも、切り替え時は同じようになるべきなんだろうと思います。下記を記載した時は、気づいていませんでした。
では、どうすればいいのか。トゥサイドも小指球あたりからノーズのシャベルの根本あたりに向けて荷重をすればいいのだろうと考えました。かなり前足重心になるイメージです。ヒールサイドはかなり前足重心で、前足一本で切り替えるようなイメージで、着き切るイメージができました。トゥサイドも、いろいろ試行してかなり前足に乗っていった方が、春雪には良さそうでした。
しかし、上体から重心を前足側に動かしていくのは、緩斜面ではいいのですが、急斜面では、スピードも落下する力も大きく非常に難しく感じました。
「間に合わない」、「スピードに負けてしまう」ということが何度もありました。
非効率さを感じました。
リフトで考えていた時に、逆転の発想はどうだろうと思いました。
つまり「上体を前に移動させるのではなく、ボードを両足で後ろにスライドさせることで、結果として重心を前にする」というものです。これは、スキーでコブ斜面で身体が遅れないようにするためのコツに書いてありました。切り替えで上に立ち上がらないというのは下記の通りで、これに、スライドの動きを足す感じです。
かなり、いい感じでした。ターン中にずっとスライドさせ続けてしまうと、身体が詰まって滑りにくくなってしまいました。しかし、切り替え時だけスライドさせて、その後はスライドを開放させると、ターンがとても安定するようになりました。急斜面も、スピードコントロールが楽でした。
「立ち上がって抜重、前足重心にして先落としでターンを開始」
何度も何度も聞いた、読んだ解説ですが、言葉足らずだったのかもしれません。立ち上がっては上ではなく板の横方向に、前足重心は上体を移動させるのではなく板を後ろにスライドさせる。効率を求めていくと、言葉の素直なイメージとは全く違う動きになってしまいました。
何度も書いていますが、スノーボードやスキーは悪循環になりやすいスポーツ。ひとつボタンを掛け違えると、その後は全くうまくいかないものと思います。
今回の板をスライドさせて、重心を前にするのはもう少し検証が必要と思いますが、今のところ合理的な動きのように思います。
春にできれば、ハイシーズンは問題ない。この春にスノーボードの動きの大事な部分を整理してしまいたいけど、暖かすぎる。時間が足りない！！
