遠回りしたら見えるものがある

スノーボードやスキー、サーフィンをマニアックに分析したい

Day7,8,9,10 ヒールサイドターンがまだズレので「立ち上がる」動作を分析してみた

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ヒールサイドターンがズレる

昨シーズンのスノーボードの分析結果から今年は非常に、楽に、安全に、スムーズに滑れています。Day8@オーンズナイターで、2年ぶりに一緒に滑った方(師匠と勝手に思っている)から「見違えるようになりましたね」とうれしい言葉を頂きました。ただ、その時、その方の後ろをトレースしながら滑ったのですが、トゥサイドは大丈夫だったのですが、斜度のあるところではヒールサイドターンがズレて斜面下に落とされてしまって、うまくトレースできませんでした。

緩斜面と急斜面の違いはなにか

緩斜面では全然ズレないのに急斜面ではズレやすいのは何か。恐怖心がないからと思うかもしれませんが、大きな違いは重力が斜面で分解されて、地球の中心方向への力弱まり、斜面下方向への力が増えるということが大きいです。地球の中心方向(平地に立った時の真下方向)の力は、エッジグリップに重要な力です。つまり急斜面ではこれが弱まるので、エッジのグリップが難しくなります。一方で斜面下方向への力が大きくなるのでスピードも速くなります。

 

ヒールサイドのズレは地球の中心方向への力をうまく使えていないからのはず・・・・

この力をうまく使えていないというのは切り替え時に軸が傾いてしまうこと(エッジのグリップによって遠心力が発生する前に頭がターン方向に倒れこんでしまう)身体の回転でボードが先に回転を始めてしまうことが原因として考えられます。急斜面ではスピードもあがります。そのため、動きが頭の中で明確でないと身体は反応しません。そこで、今回はもう一度原点に返って、地球の中心方向への力を逃がさないように立ち上がる動作を分析してみることにしました。

 

立ち上がり動作は、トゥもヒールも同じ

トゥサイドは指の関節を使えるのですがヒールでは使えません。立ち上がる時に実際にどういう動きになるのか。膝はもちろん伸び縮みしますが、よりボードに近い部分でコントロールできればさらにクイックに(安全に)ボードをコントロールすることができます。つまり、足首が重要になります。立ち上がる動作を「頭や上体を持ち上げる動作」とすると、足首を使って立ち上がるにはカカトをあげるしかありません。トゥでもヒールで同じです。違うのはその後、トゥは母指球で踏み込む感じに、ヒールはカカトのボールで踏み込む感じになります。この時、身体を傾けると重い頭や上体が真上にななりので、母指球やヒールのボールにかかる力が小さくなります。傾きすぎるとかけれなくなります。上のボールドとアンダーラインの部分を間違えるとズレが発生します。

 

立ち上がりはいつ始めるのか

切り替えのための立ち上がり動作はいつ始めるのか。最近、分かってきたのは立ち上がりというのは、伸ばしながら荷重する動作でもあるということです。そのため、切り替えの一瞬で行わないというのがポイントとわかりました。ターンの後半の落下の力や遠心力が強くなる部分で耐えてしまうのではなく、積極的に立ち上がり動作をすることで伸ばし荷重を仕掛けていくのが安定したエッジグリップによるターンと斜面下に落とされにくくなることの両方を達成できるとわかりました。

 

これは言うは易しです。実はこのことはある程度分かっていました、リーンアウトという言葉で良く説明されることが多いのですが、リーンアウトのイメージに新たな傾きをつくることというイメージあったので混乱してしまっていました。トゥからヒールでは自然にカカトがあがっていますので、母指球に力をかけて、頭を地球の中心方向への力と同じ方向に、頭、上体を真っすぐ持ち上げていく。ここで頭を斜面下方向に傾けてしまうと、カカトがあがった状態(斜面にトゥエッジでたつ)になりませんので、ここはターンをしっかり終えるイメージで行う必要があります。ヒールからトゥは、特に意識して、カカトをあげてつま先を下げることでボードが雪面にぴったりとくっつくようにします。この時に、頭はヒールエッジで斜面に立つ時のように、まっすぐになるようにします。つまり頭は真っすぐ、ボードだけが雪面にくっついている状態です。この動きを、ターンの後半の最も力がかかりやすいところあたりからスタートして切り替えに向かいます。

 

上下動をとめないということ

特にターンの後半では、ターンの前半で沈みこんで満足してしまって立ち上がる動きをはじめないままになりがちです。ボードの上で動き続けるというのはよく言われますが、これを言い換えると、ターンの前半は沈み込むことで荷重して、ターン後半は立ち上がることで荷重するという二つの荷重を交互に行っていくということになります。これに、ヒールサイド、トゥサイドと荷重の方向を変えることでターンがつながっていきます。緩斜面だと斜面下方向への力が少なく、エッジグリップに十分な地球の中心方向への力が得られます。そのため、上記の荷重を交互に繰り返すのを忘れても問題にはなりません。しかし急斜面になると、この交互の荷重が途切れるとたちまち斜面下方向への力によってエッジグリップが失われていくのです。

 

今回は、誤解が生まれやすい点と思います。実際に自分もここで10数年ハマってしまいました。ここまでの4日間でヒールのズレをコントロールできるようになってきました。おそらく、あと少し理解を深めることで斜度によらずにしっかりとしたボードコントロールができるようになると思います。また、分析を続けます!